リフォーマブル・プラットフォーム・アーキテクチャ
( Reformable Platform Architecture )


  更地からの再構築はもうあり得ない。
   新築ではなく、常に築3年であり続けるエンタープライズシステム

企業システムは、間欠的ビッグバンから、継続的リフォームのパラダイムへ


企業システムの老朽化、陳腐化によって5~10年に一度繰り返す大規模再構築は、企業に大きな財務的負担、現場業務への負担、プロジェクトリスクを与えます。すでに積み上がったIT資産の大きさを考えると、更地からの再構築アプローチはすでに限界に達しています。経営サイドもそのような大型でリスクの高い投資を容易に認めることはできません。仮に再構築が果たせたとしても、再び5~10年の陳腐化を待つとすると、その間は進化の著しいITのメリットを享受することができず、競争力を失ってしまうことになります。

企業システムは、非効率な"間欠的ビッグバン"のサイクルを早く脱して、継続的にサービスレベルを向上させる"リフォーム"パラダイムにシフトすべき時に来ています。企業システムに最終形はありません。変わりゆくビジネスへの対応、ITの技術進化に合わせて、常にさらなる企業パフォーマンスの向上を目指した改善がはかられなければなりません。それには一過性の大型投資ではなく、合理的な投資とそれに見合う短期的な効果享受のサイクルを毎年継続する"リフォーム"によって小まめに最適化を進めていくアプローチが現実的です。大きなリスクを回避しつつ、短期的に目に見える改善が得られるならば、経営サイドも積極的な判断が下せるはずです。

現在の企業システムのほとんどは、個別に業務をサポートする単体システムを継ぎ合わせることで何とか企業全体の仕組みを支えているのが実情です。元々の発想が個別最適であることに加え、長年の機能追加や変更のよる構成の複雑化、M&Aや事業再編への応急対応などの事情が重なり、多くはすでに手がつけられないところまできています。 身動きできないAs-Isを全体最適のTo-Beにもっていくために、前述のような大型投資によるビッグバン再構築が企画されますが、その結果のリスクや構築コスト、システム全体の入れ替えに伴う業務へのインパクトは、経営や現場にとっての大きな負担になります。 企業の変革に終わりはなく、それに伴ってシステムが変わり続けているのを常態ととらえるならば、生活レベルとリズムを保ったまま無理なく継続的改善をしていくためのリフォーム手法を確立することが重要です。"間欠的ビッグバン"がすでに現実的ではなくなった今、"継続的リフォーム"へのパラダイム転換が必至ですが、それを意識して改革に取り組んでいる企業は多くありません。

メソドロジックでは、"継続的リフォーム"を無理なく導入するための基盤構造、プロセス、手法、組織体制を"リフォーマブル・プラットフォーム・アーキテクチャ"としてご提案しています。パラダイムを変えるためには、システムの構造や適用技術、開発プロセス、開発組織などを包括的に見直す必要があります。今までのやり方を一朝一夕に変えることは困難ですが、向かうべき方向を定めて、少しずつでもそちらの方向に変革を進めていくことによって、企業活動をサポートする次世代のIT環境を着実に打ち立てていくことができます。

こうしたリフォームサイクルを確立するための環境(リフォーマブル・プラットフォーム・アーキテクチャ)は以下のような構成要素からなります。


エンタープライズシステムの基盤の確立

個々のアプリケーション(既存システム、ERP、クラウドサービスなど)を高度に連携させて、企業にひとつのエンタープライズシステムにまとめるための枠組みが必要です。 個別最適から成長してきたステージでは継ぎはぎの構成になってしまうのはやむを得ませんが、これらのシステム群を再度、"企業にひとつのエンタープライズシステム"としてとらえ直すと、まず全体の枠組みを作り、その上に個々のアプリケーションを差し込む構成が合理的であることは明らかです。連携基盤上に個別アプリケーションを疎結合で連携させる仕組みはすでにSOAの技術として実用的です。これによって個々のアプリケーションの修正や追加のレベルでは全体のアーキテクチャが崩れない、抜き差しの比較的自由な構造を築くことができます。

エンタープライズシステムには、全社として共通に置くべきユーティリティ機能があります。例えばバックアップ、アプリケーションの配布、配置、よりアプリケーション的なところでは、アクセスコントロール、コード変換などです。これらはアプリケーションごとに対応するのではなく、枠組みの方で提供して共通利用による運用の効率化をはかるべきです。 またこれからのエンタープライズシステムの基盤としては、ハードウエアなど性能向上やコスト低下が著しいインフラへの依存性はできるだけ低くして、その恩恵を享受できる構造にしておく必要があります。将来的にはクラウドにすべて移行する可能性も想定しておくべきでしょう。それを可能にするサーバーやネットワークの仮想化の技術はすでに十分に実用的なレベルに達しています。こうした枠組みを用意することが継続的リフォームには必要です。


漸次的移行シナリオ

リフォーマブルなエンタープライズシステム構築のために、上記のような基盤上にシステムを移行していく必要がありますが、大規模なアーキテクチャ変更となると一般にはビックバン的なやり方を採用しがちです。多くの企業はその莫大なコストと、リスク、業務的インパクトに耐えられません。移行のハードルを下げて、リスクやコスト、インパクトを抑えつつ、少しずつ新たな基盤上に機能を移していくことが求められます。一枚岩になっているシステムは、まずはアダプターで基盤上につなぎこみ、適度に分割し、業務を止めることなく、可能な部分から、無理ない期間をかけて、あるべき構成へと移行していきます。そのために、上記基盤の構築や移行にフォーカスした工法とシナリオが確立されなければなりません。


自社がコントロールできる開発組織の確立

技術革新の激しいITを対象として、自社リソースだけで開発・保守・運用のすべてを賄うのは現実的ではありません。しかし、主導権を大手SI会社などに渡してしまっては、「遅い」、「高い」、「欲しいものにならない」といった三重苦に陥ります。どこまでを自社で賄うかは、組織の事情とポリシーによりますが、必要なガバナンスを確保したうえで、自社に適合する、程いいレベルの(パートナーを適正に組み込んだ)内製化組織を構成する必要があります。目指すべきIT組織を決定し、その構成に必要なスキルセットを見極めたうえで、必要な人材を計画的に内外から確保、または育成しなければなりません。


短いサイクルでコントロールする開発モデル

今までのようなウォーターフォール的な開発モデルでは、業務に適合したシステムに仕上げていくことが困難です。一定のタイムボックスを設定して、それごとに適切なボリュームを開発・リリースして、その都度、フィードバックや新たに発生する要求や変更要求に積極的に取り込んでいく仕組みが必要です。基幹システムに極端なアジャイル手法を適用するのは無理がありますが、そのエッセンスである繰返し型のモデルやプロジェクト内外の密なコミュニケーションの確立の方法については、取り入れるべき考え方が大いにあります。


業務要求とシステム仕様を同期させる手法「要求開発」の導入

現状のつぎはぎの個別システムは、リフォーマブルな基盤上で統合されたエンタープライズシステムへと移行する必要がありますが、移行をもってミッションが完了するわけではありません。常に利用技術の進化や、ビジネスの変化に応じて、システムは変化し続ける必要があります。エンタープライズシステムには、移行そのものを常態ととらえて、変わりゆく業務要求を満たすようにシステム仕様を導き出し、早期にシステムを対応させるための手法が求められます。これに対応する要求開発について、適切な手法を内部に確立できている企業はほとんどありません。投資効果を高め、ITを戦略的に利用するためには、何より優先的に取り組むべき課題でしょう。


いずれも長期的取り組みにはなりますが、来るべきリフォームのパラダイムにシフトするには、こうした様々な取り組みを継続的に行うより選択肢はありません。 弊社メソドロジックは、このようなIT組織の変革を効率的に進めるための包括的なご支援を提供してまいります。

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